恵方巻に寄り添うワイン
今日は節分。いつの頃からか、節分には恵方巻と。
コンビニの宣伝には乗りたくない、と今まで思ってましたが、ちゃんとしたお寿司屋さんまで、いよいよ恵方巻を始めました。
ということで、初めて恵方巻を予約。
今回は、恵方巻に寄り添うワインを、楽しんでみたいと思います。
恵方巻をお願いしたのは、銀座壮石さん。
こちらは、100年の伝統を引き継ぐ、家族経営のお店です。
そして、きっと銀座で一番、お寿司に寄り添うワインが、充実していると思います。
逆に、ワインとのマリアージュを考えて、お料理にちょっとした工夫をしていただける、お店でもあります。
予約した時間に、恵方巻を取りにうかがいました。
ふたを開けると、いかにも上質そうな、優雅な海苔の香にうっとり。
通常は1本丸ごとですが、ちょうど頬張れる大きさ、4切れにカットしていただきました。
最初からカットしてあれば、このひと切れが短い1本という解釈です。
さて、合わせるワインも、こちらのソムリエである岡田壮右さんに、お勧めしていただきました。
選んでいただいたのは、オーストリアのグリュナーフェリトリーナーと、ドイツのリースリング。
前者は合うこときっと文句なし、ちょっとチャレンジングにリースリングと合わせてみました。
恵方巻は2種類。スモークサーモン、アボガド、キュウリ、卵焼きのえびす。そして、本マグロトロ、いくら、キュウリ、かんぴょう、卵焼きの大黒。
2本合わせると具は7種類で七福神に通じます。
お醤油をちょっとつけ、頬張るとそれぞれの具の個性に、上品な酢飯と海苔が、混然一体となりながら、不思議とバランスの良い味わい。
余韻が残るうちにワインを口に含むと、その上に華やかさと豊かさも加わり、一段と深い味わいに酔いしれます。
岡田さんが勧めてくれたワインは、カール・ローウェン リースリング アルテ・レーベン 2019になります。
実は、モーゼルのとても特別なリースリングです。
アルテ・レーベンは古樹を意味し、樹齢40年以上のブドウだけを使用しています。
古樹に由来するリッチなアロマに、しっかりとしたストラクチャーを持ち、深い旨みが口いっぱいに広がります。
もちろん、リースリングらしく、みずみずしいリンゴの香や酸もしっかり。
今回は、恵方巻に、古樹から造られるリースリングを合わせてみました。
恵方巻に限らず、似た感じの大阪寿司や、太巻きにも合いそうですね。
それでは、皆様の食卓が、素敵なワインで心豊かになりますように。