軽食とハーブに寄り添うワイン
by A. Madoka
ハムやチーズ、クラッカーなどの軽食に、
思い立って好きなワインを合わせてみる。
好きな時間に始めて、好きなだけ楽しむ。
そんな気軽さも、おうちワインの醍醐味ですね。
買ってきた食材を盛り合わせるだけで、
もちろん結構なのですが、
秋の気配を感じて、オーブンを使いたくなり、
チーズ風味のクラッカーを作ってみました。
![](https://maliswine.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG-4865改-1024x706.jpg)
バターたっぷりで、サクサクとパイのような食感、
パルメザンチーズと塩味が効いています。
オーブンの余熱で、セミドライトマトも手作り。
半分に切ったプチトマトを天板に並べて
30分ほど庫内に入れておくだけ。
それだけで、しっとりと甘味が凝縮し、
このままでも、オリーブオイルをプラスしても、
立派なワインのおつまみになります。
![](https://maliswine.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG-4986改-1024x762.jpg)
今回合わせたワインは、アジェンダ アグラリア グエリエリ
ローザ ディ ヴェンティ マルケ ロザート IGT 2019
中部イタリアのマルケ州で生産された、
サンジョヴェーゼ100%のロゼワインです。
生産者のアジェンダ・アグリコーラ・グエリエリは、
アドリア海から内陸10kmに位置するチェラーザ村近郊で、
45haのブドウ畑のほか、麦やオリーブの畑も所有。
家族が中心となって、ワイン、パスタ、オリーブオイル
を製造しています。
農薬の使用は必要最小限にとどめ、
ソーラーパネルで電力をまかなうなど、
自然環境に配慮した造り手です。
![](https://maliswine.com/wp-content/uploads/2021/09/ワイナリー写真.jpg)
サンジョヴェーゼ種といえば、マルケ州の西側に接する
トスカーナ州の赤ワインDOCG「キアンティ」や
「キアンティ・クラッシコ」が有名ですね。
いきいきとした酸味があって、全体の調和がよく、
イタリアの赤ワインに最も普及している品種です。
こちらのロゼワインは、赤ワイン用とは別の区画で、
ロゼ用に栽培されたブドウを使用。
フルーツとしてのブドウの風味を追求し、
アロマティックな仕上がりのワインと
なるよう工夫されているそうです。
プレス後、果皮を漬け込んで成分を抽出する
スキン・コンタクトの製法で、風味を引き出しています。
![](https://maliswine.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG-4923改-835x1024.jpg)
美しく淡いバラ色のワインから漂うのは、
サクランボ、ラズベリーなど、
チャーミングな赤い果実の香り。
口に含むと、みずみずしくジューシーな果実味と、
柑橘類を思わせる酸味、メントールのような
ス―ッとした清涼感も感じます。
辛口でフルーティー、軽すぎず程よくコクがあり、
クラッカーのバターの風味や、チーズにも寄り添います。
上品な酸味は、ハムなどのシャルキュトリーにぴったり。
今回用意したチーズは、スーパーのクリームチーズと、
たまたま手に入った北海道浜中町・おおともチーズ工房の
「レクタン」というセミハードタイプ。
ミルキーなまろやかさとヨーグルトのような酸味を持ち、
ピュアな果実味が表れたロゼと絶妙にマッチしました。
![](https://maliswine.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG-4947改-973x1024.jpg)
最後に、もうひとつご提案したいのは、
カクテルのような楽しみ方。
庭先のミントの葉を浮かべてみると、
清涼感がいっそう高まって、
一日の疲れもスーッとほどけそうな飲み心地です。
別の機会に、バジルも合わせてみました。
ちょっと意外な気もしましたが、
あの高貴で独特の香りも受け止めて、
魅力的なオリジナルカクテルに。
みなさまの自由な発想で、お好きなハーブやフルーツを
浮かべて楽しむのもおすすめです。
ワインを片手にリラックスタイムをお過ごしください。
それでは、みなさまの食卓が、
素敵なワインで心豊かになりますように。
ワインの詳しい紹介は、こちらへ。