ガパオライスに寄り添うワイン
by A. Madoka
気温や湿度が高くなる季節、
無性に味わいたくなるのがタイ料理。
手ごろな価格でランチを提供するお店も多いですね。
私がよくオーダーするガパオライスを、
自宅で初めて作ってみました。
材料は、こちら。
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鶏モモ肉と卵、バジルと調味料、そしてご飯があれば、
手軽にできてしまう料理なのですね。
そうとは思えない、あのエキゾチックな風味は、
味の決め手・ナンプラーのせいでしょうか。
上にのせるのは、目玉焼きではなく、
雑誌のレシピに出ていた揚げ卵に挑戦。
熱々の油の中に、卵を割り入れると、ジュジュッ。
美味しそうな音がして、たちまち白身が膨らみました。
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さあ、せっかくのトロトロ揚げ卵が固まらないうちに、
手早く仕上げます。
鶏モモ肉は細かく刻んだ後、包丁でたたいておきました。
ジューシーでふっくらとしたお肉の食感を
楽しむ秘訣は、お手製のミンチにあるようです。
ニンニクと赤唐辛子を炒め、香りが立ったら
鶏肉を加え、ナンプラー、オイスターソース、砂糖で調味。
バジルを仕上げに加え、火を止めます。
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単品で匂いを嗅ぐと、ツンとするくらい力強い
ナンプラーですが、その魚醤独特の香りに、
香ばしいニンニク、青々と芳しいバジルが混ざり合って、
何とも食欲をそそる匂い。
ああ、ご飯が進みそう。
そうそう、合わせてみたい、
とっておきのワインがありました。
アメリカのチャールズ・スミス氏が手がけるリースリング、
カンフー・ガールです。
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モノクロのポップでスタイリッシュなエチケットに、
裏ラベルには、ご飯のイラスト。茶目っ気たっぷりです。
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なんでも、アジア映画のオマージュが散りばめられた、
あの有名な格闘系アメリカ映画を観て、
アジアンテイストの食事に合うワインを
とインスピレーションを得たそうです。
造り手のチャールズ・スミス氏は、こちら。
ヨーロッパで十年あまりロックバンドのマネージャーを
務めたという経歴の持ち主。
アメリカに帰国後、ワシントン州に可能性を見出し、
ワイン造りをスタートしました。
アメリカ最大のワイン産地はカリフォルニア州で、
全米の生産量の約85%を占めます。
それに次ぐのがワシントン州で、シェアとしては約4%と
大きな差がありますが、近年急速に発展。
現在、ワインラバーが注目する産地です。
ワシントン州はカナダとの国境に接し、
主要なワイン産地はカスケード山脈の東側、
コロンビア・ヴァレーに位置しています。
北緯46度付近、標高が高く冷涼で、
昼夜の寒暖差が大きいことが、
ブドウのアロマの生育に好条件。
厚みのある味わいに仕上がるリースリングをはじめ、
シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニョン、
メルロなどが高い評価を得ています。
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ワインを口に含むと、最初に感じるのが果実の甘味。
リースリングらしいリンゴの風味から、
白桃やパイナップルのような濃密な味わいへ、
クレッシェンドのようにボリュームを上げていきます。
そこにスーッと切れ上がるような、シャープな酸。
スパイシーな味わいを、果実味がふんわりと和らげつつ、
爽快な酸が食欲をそそります。
そして後味に、ほのかな苦味。
この苦みも、タイ料理に寄り添う秘密かもしれません。
それでは、みなさまの食卓が、
素敵なワインで心豊かになりますように。
ワインの詳しい紹介は、こちらへ。